「財務会計」「管理会計」「税務会計」の違いと目的、会計には種類がある!

財務会計、管理会計、税務会計、違い

書店では「誰でも分かる財務諸表」とか「社長のための会計知識」のような会計本が、ビジネス書コーナーに山のように積まれています。また、会社経営をすると否が応でも会計数字が出てきます。経営者にニーズが有るのは当然なのですが、全体感の大前提をすっ飛ばして枝葉の各論に行きがちなのも、非常に良くある現実です。公認会計士や税理士などの士業の人と話しても同様です。この辺りが、微妙に話が噛み合わない時の原因になることが多いものです。

目次

経理や会計の目的

中国語で社長のことを「総経理」と言います。

表意文字の本家だけあって本質的な意味を端的に表していて、「組織全体の横断的な管理を行う」が経理の目的です。会社を管理する為に「現状を把握し将来を見通す」ことが必要ですから、その為の技術・手法・ルールとして会計があります。

3種類の会計

音楽にクラシックやJ-POP、JAZZ等の種類があるように、会計にも種類があります。五線紙の楽譜が音楽の記述ルールとすれば、会計では簿記が楽譜に相当します。

財務会計

単に「会計」と言った場合は、「財務会計」を指します。「制度会計」と言う場合も意味は全く同じです。銀行に出す貸借対照表や損益計算書、上場企業の開示データ等で、会社の状態を表現する統一されたルールです。「国際会計基準」や「米国会計基準」等も財務会計の話で、公認会計士の分野です。

税務会計

法人税の納税等で税務署に出す数字で、「税務会計」の利益と「財務会計」の利益は異なります。納税の為のルールで税法で規定されます。財務会計との差が徐々に拡大していく傾向にあり、税理士の分野です。

管理会計

経営管理の為の会計手法で、会社ごとに最適な手法が異なります。「予実績管理」や「部門別損益管理」などは管理会計です。大企業のサラリーマン出身の方は、財務会計と混同しているケースが非常に多いので注意が必要です。経理を税理士に丸投げしているゆえ「現状を把握し将来を見通す」数字が無い中小企業も非常に多いのが現実です。

まとめ

どれも、データ入力の入口段階は簿記です。入力したデータを集計して利用する手法と目的の違いで、「財務会計」「税務会計」「管理会計」に見せ方が分かれるだけです。

ただ、ネイルサロンのような、設備投資や仕入れの影響が少ないキャッシュ商売の場合、「財務会計」だとか「管理会計」だとかを特別意識する必要は薄いでしょう。結果としてほとんど同じような感じになるので、1本で行うのが適切です。装置産業の側面が強い場合や、会社規模や負債規模が大きくなるほど、管理会計のウェートが上がってきます。管理会計に定石はあるものの、業界や会社ごとに「すべき事」が異なるのが厄介です。

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