米国利上げと日本の為替介入、久しぶりの介入も黒田総裁の手法は上手!

2022年の為替介入

大方の予定通り、21日の米国FOMCで0.75%の利上げとなり、FFレートは3.00~3.25%になりました。米国債2年物利回りが4%ちょっとなので、年内(11月と12月の2回のFOMC)で1%程度の利上げが、現時点で市場のコンセンサスです。アメリカの不動産価格がバブル状態なので、今期の利上げでインフレが止まる可能性は低いでしょう。最近は流行りませんが「ケースシラー住宅価格指数」は見ておいた方が良いかもしれません。

「金融政策は為替レートをターゲットにしていない。あくまでも経済、特に物価の動向との関係で為替や金融市場を注視していく」
「当面、金利を引き上げることはない」

今日の日銀の黒田総裁の会見の要旨を額面通り受け取った人が「円売りドル買い」して、1$=145円突破した所に、実弾介入の直撃を受けて3円50銭ほど円高方向に持っていかれました。出来高的にもロスカットを巻き込んでると思います。

今回のFOMC前後の展開は大方の予想通りでしたが、日銀の介入が上手かったのが印象的です。実弾は大した量使って無いんじゃ無いでしょうか。黒田さんはスマートなイメージですから、伝説の谷垣日銀砲のような撃ち方はしないのかもしれません。日本語には「方便」という便利な概念がありますが、黒田さんは似合いますよね。

ユーロドルはパリティをはるかに下回る0.9866まで売り込まれました。欧州はちょっと手が無いので、スタグフレーションが不可避な流れです。

<2023年2月21日追記> 結果的にアメリカFFレートは4.5~4.75%まで来ましたが、当面のドル円ピークは2022年10月の1$=150円になりそうです。ECB欧州中央銀行もユーロドルの防衛に成功しユーロドルはパリティから回復しました。先進国の中央銀行側の完勝でした!

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