(書評)コンテナ物語

コンテナ物語 書評

グローバル化の実際

筆者が読んだ本を、書評として気まぐれに更新していきます。
第1弾は「コンテナ物語」です。

教科書的には「冷戦の終結とIT技術の進歩により、市場の単一化が進んだ」なんて感じでグローバル化を説明しますが、本書の物流の観点から見ると、コンテナの出現により物流コストがゼロに近づいたことにより、生産と消費の距離の差が問題にならなくなったことがグローバル化の正体だと感じられます。今現在、ITの世界で進行中の「フリー」の概念に似通っているのが意外で、実物経済の方が先行していたことに少々驚きました。

淡々と海運業界の変化の歴史を記述している本ですが、起こったことは革命的な変化だったのが理解できます。直近の2017年には、世界の海運グループは3っつまでに整理統合されましたが、巨大アライアンスを組まざる得ない歴史的背景が理解できます。かなり、エキサイティングな読後感が得られますので、ビジネスパーソンの人には強くお勧めします。

ちなみに本書は、毎年年末にアップされる「ビルゲイツが選ぶ今年読んでよかった本」の2013年度版で推薦されていたもの(原題はTHE BOX)の日本語訳本です。

「コンテナ物語」はコチラ。

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